タイの駐在員が減っている?タイ就職の可能性と今後の展望予測

タイの駐在員が減っている?タイ就職の可能性と今後の展望予測

承知しました。記事冒頭のH1タイトル直下に入る導入文を追加します。


駐在員は減っている。では、タイで働く私たちはどこへ向かうのか。

バンコクに来て、何年が経ちましたか。

駐在員として赴任した当初は、慣れない環境に戸惑いながらも、どこかワクワクしていたはずです。 しかし今、周囲を見渡すと、一緒に赴任してきた同僚や先輩の顔が、少しずつ減ってきていないでしょうか。

実は、タイに住む日本人の数は、ピーク時から緩やかに減少しています。
特に駐在員の数は、コロナ禍を経てから戻りきっていない企業が多いです。

「次の任期はどうなるんだろう」 「このままタイに残れるのだろうか」 「現地採用に切り替えるのは現実的なのか」

そんなことを、頭のどこかで考えたことがある方も多いのではないでしょうか。

この記事では、タイで働く日本人を取り巻く現状を整理しながら、これからのキャリアについて一緒に考えていきたいと思います。

バンコクの日本人コミュニティが、静かに変わり始めている

「帰任のお知らせ」

毎年この時期になると取引先の日本人駐在員からこのタイトルのメールを頻繁に受け取ります。

メールの内容はどの会社も似たようなもので、ご挨拶と後任の方の氏名、連絡先などが書かれているのですが、昨年ごろから少しずつある内容が変わってきているのです。

それは後任不在という会社が増えたこと。

帰任を予定しているお客様へ会いに行った際も、「後任が来ないので今後はタイ人の○○さんへ連絡を貰いたい」や、「別の部署の日本人駐在員が兼務することになった」というお声がチラホラ。

噂レベルの話ではありますが、2026年の春に帰任する駐在員とその家族は約1万人で、新たに赴任するのはその半数の5千人だという人もいます。

タイの日系企業では、確実に日本人が減り始めているー一体何がおこっているのでしょうか。

数字が示す現実|タイで働く日本人駐在員は確かに減っている

外務省が毎年発表する「海外在留邦人数調査統計」によると、タイに住む日本人の数はピーク時(2019年前後)から減少傾向が続いています。

2021年10月時点で82,574人いた在タイ邦人は、2025年10月時点では72,113人まで減少しています。4年間で約1万人が減った計算になります。(※2024年⇒2025年は+2,000人)

コロナ禍の影響もあったものの、感染状況が落ち着いた後も駐在員の数が戻りきっていないのが現状です。

JETROのデータや現地日系企業へのヒアリングを見ても、同じ方向性が見えてきます。

つまりこれは一時的な調整ではなく、構造的な変化と見たほうがよさそうです。

※関連リンクは記事末尾にまとめています

なぜ今、会社はタイ駐在員を減らすのか

円安・コスト・そして本社の論理

駐在員を一人海外に送るコストは、想像以上にかかります。

給与に加えて、各種赴任手当・住宅手当・家族帯同の場合は子女教育費・帰国旅費など、企業が負担する総額は年間で数百万円から一千万円を超えることも珍しくありません。

円安バーツ高が続く中、この負担は以前より重くなっています。

本社の経営層から見れば、「現地で採用すればコストが抑えられる」という判断は、至極まっとうな話です。

リモートワーク(遠隔勤務)やオンライン会議の普及も、後押しをしています。

かつては「現地に人を置かないと回らない」と言われた業務が、日本からでも管理できるようになってきました。

技術の進化が、駐在員の存在理由の一部を静かに削っています。

「日本人=本社の代理人」という時代の終わり?

もう一つ、見落とせない変化があります。

タイ人の現地スタッフが、着実に育ってきています。

20年・30年前であれば、日系企業のタイ拠点は「日本人が意思決定し、タイ人がオペレーション(実務)を担う」という構図が当たり前でした。

今は違います。

タイ人のマネージャー(管理職)が本社との交渉を担い、日本語を話せるタイ人スタッフが増え、現地法人のトップがタイ人になるケースも珍しくありません。

「日本人でないとできない仕事」の範囲が、年々狭まっています。

これは脅威として語られることが多いですが、見方を変えればタイのビジネス成熟度が上がったということでもあります。

ただ、駐在員の立場からすると、自分の役割を改めて問い直す必要が出てきているのは確かです。

それでもタイに残る人たちの、それぞれの事情

現地採用という道は、現実的か

駐在員としての任期を終えた後も、タイに残ることを選ぶ人がいます。

残る理由はさまざまです。

赴任中にタイ人のパートナーができた。 子ども教育の都合(インターナショナルスクール(国際学校)に通っているなど)。 単純にタイでの生活が好きになってしまった。

そういった人たちの多くが選ぶのが、現地採用という働き方。

日系企業・外資系企業・タイ現地企業など、選択肢は幅広いです。 駐在員時代に築いたネットワーク(人脈)や業界知識を武器に、転職に成功する人も確かにいます。

ただし、現実はそれほど単純ではありません。

駐在員時代と比べると、給与水準は大きく下がることが多いです。 住宅手当や帰国旅費といった各種手当もなくなります。 タイの税制や社会保険の仕組みも、駐在員時代とは異なります。

「生活水準を落とさずに現地採用へ移行できた」という話は、正直なところ多くはありません。 それでも選ぶ人がいるのは、収入以外の何かがタイにあるからでしょう。

現地採用のハードルは、確実に上がっている

ここ数年で、現地採用を取り巻く環境が変わってきています。

一言で言えば、求められるものが増えました。

以前は「日本人である」というだけで、ある程度のポジションが得られた時代もありました。 日本語対応ができる、日本のビジネス慣習がわかる、それだけで重宝されていました。

今はそれだけでは足りません。

語学力(タイ語・英語)を求める企業が増えています。 日常会話レベルではなく、ビジネスの場で使えるレベルを期待されることも多いです。

加えて、特定の専門スキル(製造現場系・IT・財務など)がなければ、書類選考の段階で弾かれることも珍しくなくなりました。

さらに見過ごせないのが、タイ人との競合です。

日本語を話せるタイ人、日本企業での勤務経験があるタイ人が増えています。 彼らはタイ語・英語・日本語のトリリンガル(3言語話者)であることも多く、給与水準も日本人現地採用より低く抑えられます。

日本人の最低賃金である50,000バーツで比較した場合、日本人なら新卒レベルで英語はが日常会話ていど話せる人材くらいしか雇えませんが、タイ人ならN2以上の日本語能力で経験がそこそこある中堅社員を雇うことができます。

企業側の論理からすれば、どちらを採用するかは自明です。

「とりあえずタイに残りたい」という動機だけでは、ポジションを得ることが難しくなっています。 これは厳しい現実ですが、知った上で動くのと知らずに動くのでは、準備の質がまるで違ってきます。

駐在員という肩書きが消えても、残るものがある

では、タイで積み上げてきたキャリアには、価値がないのでしょうか。

そんなことはない、と私は思っています。

駐在員として過ごした数年間で身についたものは、肩書きとは切り離して考えるべきです。

たとえば、日本本社との交渉経験や、現地スタッフのマネジメント経験。

これらのようにタイのビジネス文化と日本式の仕事の進め方の両方を理解した人材は重宝されます。

タイ人スタッフが育っているとはいえ、日本本社の「空気」を肌で知っている人間はまだ少ないのが現状。 本社が何を不安に思い、何を求めているか。 それを現地の言葉に翻訳できる人材の需要は、形を変えながらも残り続けるはずです。

ただし、それを「強み」として活かすには、言語化と更新が必要になります。

「なんとなく長くいる日本人」ではなく、「この領域ならこの人」と言われる専門性を持てるかどうか。 そこが、これからのタイで生き残るための分岐点になるでしょう。

まとめ|5年後のタイで、私たちはどう働いているだろう

正直に言えば、楽観的な予測だけを並べることは私にはできません。

駐在員はこれからも緩やかに減り続けるでしょう。

円安が急回復する兆しは今のところ見えず、企業のコスト意識は変わりません。むしろ現在の見通しの立たないタイの不景気を見ると、コストに対する見方はさらに厳しくなってくるはず。加えて、タイ人材の育成は着実に進んでいきます。

ただ、だからといって「日本人がタイで働く場所がなくなる」とも思っていません。

変わるのは「どんな日本人が求められるか」という中身です。

会社に送り込まれた駐在員として存在するのではなく、自分の専門性とタイでの経験を掛け合わせた、個人としての価値を持てるかどうか。 そこが問われる時代になっていきます。

タイ語を磨く。 特定の業界で深い知識を持つ。 日本とタイの両方に顔が利くネットワークを育てる。 副業や個人事業という形で収入の柱を複数持つ。

どれが正解かは、人によって違います。

ただ一つ言えるのは、「駐在員だから安泰」という感覚は、すでに過去のものになっているということです。

バンコクの街は、これからも変わり続けます。 ならば私たちも、変わり続けるしかありません。 それは脅威ではなく、この街で生きることの面白さでもあると、私は思っています。

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参考資料・参考サイト

海外在留邦人数調査統計|外務省

タイ日系企業進出動向調査(2024年度) | ジェトロ

タイワークラボ編集部

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