【2026年】タイ社会保険制度の新体制について

【2026年】タイ社会保険制度の新体制について

2025年12月2日、官報は仏暦2568年(2025年)第33条に基づき、社会保険料算定の計算の基礎となる下限賃金と上限賃金を規定する省令を公布しました。

これは2026年1月1日以降に施行されます。

加えてタイ社会保険事務所は、2026年1月から段階的に社会保険料の拠出額を引き上げる新制度を発表しています。

この記事では今回の変更についての概要と、タイの企業やタイで働く私達にどのような影響があるのかという点について簡単にご説明します。

【タイ社会保険:2026年からの新制度について】 – M&A Accounting and Tax

【THAILAND】2026年1月からの社会保険料のアップについて | 朝日ネットワークス| タイ・インドネシア・フィリピンで の会計・税務・法務サービス

タイ社会保険料の上限額と負担率

タイの社会保険料は、給与の5%を企業・従業員が負担します。これは2026年1月以降も変更されません。

2025年12月までは上限額を15,000バーツとし、負担上限額は750バーツでしたが、2026年1月以降は段階的に次のように上限額を引き上げていく計画が発表されています。

期間上限額(給与)従業員負担(%)雇用主負担(%)
現在
(~2025年12月)
15,000バーツ750バーツ
(5%)
750バーツ
(5%)
第1フェーズ
(2026年~2028年)
17,500バーツ875バーツ
(5%)
875バーツ
(5%)
第2フェーズ
(2029年~2031年)
20,000バーツ1,000バーツ
(5%)
1,000バーツ
(5%)
第3フェーズ
(2032年~)
23,000バーツ1,150バーツ
(5%)
1,150バーツ
(5%)

参照:タイ社会保険庁ウェブサイト(タイ語)

フェーズ1での給付額の上限変更について

給付額についても同じタイミングで上限が引き上げられます。

第1フェーズでの各種給付額は下記の通り。

給付内容2025年12月までの上限金額改定後の上限金額(2026年1月以降)
傷病手当月額7,500バーツ月額8,750バーツ
障害手当月額7,500バーツ月額8,750バーツ
失業手当月額7,500バーツ月額8,750バーツ
出産手当1回あたり22,250バーツ1回あたり26,250バーツ
死亡給付90,000バーツ105,000バーツ
年金
(納付期間15年以上)
月額3,000バーツ月額3,500バーツ
年金
(納付期間25年以上)
月額5,250バーツ月額6,125バーツ

給付金についても同様に、第2・第3フェーズでの引き上げが計画されています。

企業と従業員への影響は?

企業サイドの影響としては、社会保険料の上限が上がることで1人あたりの負担額が増額することです。

製造業など、給与(基本給+固定手当)の額が15,000バーツ未満の従業員が大半を占めるような企業の場合だと大きな影響はありませんが、そのような会社はごくわずか。ほとんどの企業において、大きな影響が出るでしょう。

また、給与計算を自社が作成したエクセルシート等で行っている場合は、2026年1月分の給与からシートの修正をかけることを忘れずに。クラウドサービス等を活用している場合でも、初月・2ヶ月目くらいまでは正しく計算されているか抜き取りチェックを実施することをおすすめします。

従業員の場合も同様です。現在社会保険料として750バーツ給与から引かれている人は、2026年1月以降は引かれる額が875バーツへと変更になるため、1ヶ月のあたりの手取り額が125バーツ下がります。

まとめ

今回は2026年1月から適用された社会保険制度の改定について、簡単にご説明しました。

タイの社会保険事務所は2032年までに段階的に負担上限額や社会保障額を引き上げていく方針を固めています。

企業側はコストアップにおけるリスク回避方法を今のうちから段階的に準備しておく必要があるでしょう。

社会保険に関する詳しい内容は以下の記事にもまとめています。年金や失業給付金の受け取り方なども書いているので、良ければ併せてご確認ください。

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タイワークラボ編集部

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